ケツン・サンポ・リンポチェ略歴

ケツン・サンポ・リンポチェは、チベット仏教ニンマ派の伝統に属するゾクチェンの教師です。

ケツン・サンポ・リンポチェは、数々の異なる宗派の優れたラマ達から教えを受けています。灌頂と口伝を受けたラマ達は、ダライ・ラマ法王猊下、ドゥンジョム・リンポチェ、ゾクチェン・ラマ・トゥプテン・リンポチェ、カラク・ヨンジン・リンポチェ、シュクセプ・ロチェン・リンポチェ、カンギュル・リンポチェ、ケンツェ・チョーキ・ロドゥ・リンポチェ、ディルゴ・ケンツェ・リンポチェ、チャタル・リンポチェ、ゴロク・ラマ・ゴンポ・リンポチェらにのぼります。

特に『ドゥンジョム・テルサル』については、チベットにおいてドゥンジョム・リンポチェご自身から二度にわたって灌頂を受け、チャタル・リンポチェから口伝を授かりました。

また、キャプジェ・カラク・ヨンジン・リンポチェからは、トゥルシク・ドンガク・リンパの埋蔵教説である『ヤンティ・ナクポ』の伝授を受けました。この教えについては、現在存命の数少ない継承者です。

ケツン・サンポ・リンポチェは、幼い頃よりグル・リンポチェやイェシェ・ツォギャルらの聖地などで瞑想修行を行ってきました。その後も、人生のほとんどを人里離れた洞窟での隠遁修行に費やしたラマ・トゥプテン・リンポチェに習って放浪の修行を続けました。1959年のチベットからの亡命直後には、シッキムのペマヤンツェで完全に明かりを閉ざした暗黒の瞑想小屋で『ヤンティ・ナクポ』の行法を修めました。

1962年には、ダライ・ラマ法王猊下の要請により、ドゥンジョム・リンポチェの代理として日本に派遣され10年間滞在し、東洋文庫で数々の仏典のカタログ化や敦煌文書の解読などの研究を行った他、東京大学を始めとする多くの大学で教鞭をとりました。また、ダラムサラのチベット図書館において研究員を務め、チベット仏教のすべての宗派を網羅した『チベット仏教人名事典』全十二巻や『初期チベット王朝史』などの書物を著しました。

1974年、このような貴重な教えを伝え残してゆきたいというダライ・ラマ法王猊下とドゥンジョム・リンポチェの要請に応え、シェドゥプ・ドゥンジョリン寺を建設しました。

その後、欧米や日本などの諸外国にも招かれ教えを説きました。アメリカでは、バージニア大学、インディアナ大学、ライス大学において客員教授となっています。

Posted by staff at September 10, 2007 11:17 AM